色々
2010/12/11/Sat
ぎしり、とベッドに誰かの体重がかかった気がした。
密やかな呼吸が耳朶をくすぐり、毛布が取り去られた時点で意識がようやく「何か変だぞ」と浮上する。
急な闇に慣れない目でも、自分にのしかかる黒い影を捉えられた。それが誰かも。
驚愕は声にならなかったが、強ばった身体の反応で闖入者にも目覚めがわかったのであろう。喉で笑う気配があった。
「……お前、何してんだ」
無言で闖入者の無骨な手が身体を撫でる。
押し退けようと腕を突っ張るが、難なく手首を掴まれる。
振り払おうと力を込めた瞬間、察したように動きを変えた闖入者と目が合った。
笑うように歪んだ口元と縋るような瞳が月の光に反射し、射竦められたように呼吸すらままならなくなる。
そう言えばこいつ、夕方から何か様子がおかしかった。
瞳の中に広がる真っ暗な闇に飲み込まれてしまったのかも知れない。
乾いた唇が触れるのを避ける事もできず、ただなすがままに受け入れた。
性行為の経験はないはずだが。いや、これは性行為ではないが。それを彷彿とさせる物であることは確かだ。疲れることが嫌いだとか言ってたはずだ。ここまでは疲れることではないのか。それにしても何がしたいんだこいつは。
咎めるように、ぬるりとした物が入り込み口内を動き回る。
ぞわっと肌が粟立つ。それは嫌悪以外の何でもなく、のしかかる闖入者を何とか押しのける。
と、闖入者の視線が動く。
つられて目をやると、例の、小指。
思わず動きを止めてしまう。格好の隙になってしまうとは後で気づいた。
密やかな呼吸が耳朶をくすぐり、毛布が取り去られた時点で意識がようやく「何か変だぞ」と浮上する。
急な闇に慣れない目でも、自分にのしかかる黒い影を捉えられた。それが誰かも。
驚愕は声にならなかったが、強ばった身体の反応で闖入者にも目覚めがわかったのであろう。喉で笑う気配があった。
「……お前、何してんだ」
無言で闖入者の無骨な手が身体を撫でる。
押し退けようと腕を突っ張るが、難なく手首を掴まれる。
振り払おうと力を込めた瞬間、察したように動きを変えた闖入者と目が合った。
笑うように歪んだ口元と縋るような瞳が月の光に反射し、射竦められたように呼吸すらままならなくなる。
そう言えばこいつ、夕方から何か様子がおかしかった。
瞳の中に広がる真っ暗な闇に飲み込まれてしまったのかも知れない。
乾いた唇が触れるのを避ける事もできず、ただなすがままに受け入れた。
性行為の経験はないはずだが。いや、これは性行為ではないが。それを彷彿とさせる物であることは確かだ。疲れることが嫌いだとか言ってたはずだ。ここまでは疲れることではないのか。それにしても何がしたいんだこいつは。
咎めるように、ぬるりとした物が入り込み口内を動き回る。
ぞわっと肌が粟立つ。それは嫌悪以外の何でもなく、のしかかる闖入者を何とか押しのける。
と、闖入者の視線が動く。
つられて目をやると、例の、小指。
思わず動きを止めてしまう。格好の隙になってしまうとは後で気づいた。
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