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色々
2025/01/22/Wed
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2009/10/07/Wed
 ああ、せっかく反省してたのに。
 思い出した記憶は更に新しい感情を誘発する。
「とりあえずここじゃ俺が寒いから、中入っていい?」
 氷河は寒さに強いから大丈夫だろうけど、肌寒いのは事実だ。
「ぇ、泊まってる部屋?」
 わずかに狼狽する氷河。
 意識がざらざらする。
 何故か氷河といるとこうなることが多い。
「さみぃんだよ」
 さっさと身を翻すと、慌ててついてきた。
 
「……」
「……」
 俺はベッドに、氷河は椅子に座ったものの会話が続かない。
 時々ちらちらとこちらを見ながらも言葉を見つけられない氷河。
 そんな氷河をじっと見つめる俺。焦る氷河を見て苛々しつつも、内心悦んでいる自分が一番どうかと思う。
「雷……は、大地兄の事……」
 そこで言葉に詰まったのは、俺の目ツキが悪くなったからだろう。
 困ったように言葉を選びながら、やがて諦めたように息を吐いた。
「俺が知ってることは知ってた?」
「薄々は」
「だから怒ったんだろ」
 今度はこちらが言葉に詰まった。
 そういわれればそんな気もするし、違う気もする。
 何かもう面倒だ。
「だったら何? 慰めてくれんの?」
 言うと同時に、氷河をベッドの上に引きずり込んだ。
 走ってもなお体温の上がらない身体を抱きしめる。
 びくっと跳ねた身体に気をよくし、兄貴にしたようにのしかかる。
 目を見開いて完全に硬直しているのを良いことに、ベルトを素早く抜き取り軽く腕に巻き付ける。
 本気を出せば外れる程度に。
「ちょ、雷、どうした急に、」
 じたばた暴れるものの、本気の抵抗はしてこない。
 ヤバイ、何か今ちょっとテンション低いかも。
 腕の下にいる綺麗な氷河を傷つけたい。
 自分が傷ついたからって、最低だ。
 
「待っ……待って! 駄目だってば雷!」
 本気で抵抗を始めた氷河の耳の中に直接囁く。
「兄貴に振られたんだ。慰めてよ」
 真っ赤になりながら動きを止める氷河。
 泣きそう。
「だ……って、雷、セックス駄目じゃん」
 いまいち女になりきれてない為、実験の時は拒否しまくってよく泣き喚いてた。
「うん、別に氷河とセックスするわけじゃないから大丈夫」
 その実験のおかげで、ある程度までなら大丈夫になったのだ。
 俺の身体は、武器になる。そのことを知ったのもその頃だ。
 ショックを受けたように硬直した氷河を一瞥する。
「いやだ、雷、何で……」
 今にも泣きそうな顔をした氷河がかわいそうだと思いつつ、止まれない。
 無理矢理ズボンの前を寛げると、指先がちりちりと冷たくなってきた。
「駄目だ、雷、やめ……ッ痛っ」
 思わず反射的に微弱な電流を発生させる。
 馬乗りになられてた氷河はもろに喰らい、身体が強ばった。
 その隙に、唇を重ねる。
 混乱して動けない身体を押さえつけ、逃げる舌を絡め取り、執拗に口内を蹂躙する。
 ほんの少しだけ電流を流すのも忘れない。さっきのように攻撃的なものではない。性感帯を刺激するためだ。
 反応したところで強さを上げてみると、身体がびくびくと波打った。
 口内を思うがままに撫で回しながら、ズボンを取り去る。必要最低限だけの脂肪がついた、ほっそりとした内股が震えてる。
「何だ、ちゃんと反応してるじゃん」
 キスの合間に指摘してやると、ぽろ、と涙がこぼれた。目元が真っ赤に染まっている。
 見ていられなくて、視線を逸らす。
 肩や腕、手の甲や胸に電流付きのキスを落としていく。その度に震える身体に嗜虐心が刺激される。
 そして。
「----ッ!!」
 氷河が飛び起きようとし、あまりの刺激に再びベッドに沈んだ。
「やめッ……ぁッ! ら、らいっ! やだあ!」
 子どものように泣きじゃくりながら身悶えする氷河は、壮絶に色っぽい。
 さっきまでは本気を出しさえすれば外れたベルトは、下手な同情心のせいで強固に腕を拘束する枷になる。
 俺の右手では、熱を持っても尚ひんやりとしている氷河のものがびくびくと震えている。
 勿論、電流込みだ。
 氷河自身の体液でどろどろになったそれは、さらに電流の通しを良くしてしまう。
 それが更に本人を苦しめる。
「ん? 何で?」
 にっこり笑いながら電流を止めてやる。
 氷河は何も答えられず、ただ胸を忙しなく上下させながら喘ぐだけだ。
 瞳からはぼろぼろと涙がこぼれ、普段ほとんど動かない綺麗な顔が苦痛と快感に歪んでいる。
 急に刺激を止められたものはびくびく震えながら、解放を待ち望んでいる。
 戯れに熱い息を吹きかけてやると、眉を寄せて唇を噛む。
 ぎゅっと閉じられた目蓋を開けさせたくて、顔の横に両腕をついた。
「氷河」
 顔を逸らした為に晒された真っ白な首筋。息を吹きかけてから、そっと耳朶を舐めた。
 つ、と内股を指でなぞると、かわいそうなくらいびくびく震える身体。
「らい……ッ」
 切なげな声で名を呼ばれ、思わず下半身にキた。
 既に抵抗しない身体を抱きしめ、少し離れたところから電流。
「っく……らい、おねが……」
 拘束しているベルトがぎしぎしと嫌な音を立てる。
「ちゃんとお願いしてごらん」
 にっこり笑いながら突き放す。美しい瞳が絶望に染まる。
「もちろん、ちゃんと恥ずかしいお願いの仕方覚えてるよね? 教えてもらったでしょ?」
 そのままぎりぎり触るか触らないかのところを撫でる。
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