色々
2011/02/21/Mon
「老いらくの恋に付き合ってくれて、ありがとう」
ありがとうは、こちらの台詞だ。
「もう君は自由だからね」
いつだって私は自由だった。
「とても楽しかったよ」
そんな“楽しかった”なんて一言ではくくれないくらい、貴方にはたくさんの物をもらった。
私が想像していたよりも、ずっとずっと激しく穏やかで、甘くてほろ苦い恋。
こんな気持ちをくれた貴方に、私は何て言えばいい?
貴方の手を握る。乾いた手の平はそれでも、あたたかい。
私の手は冷たくないだろうか。
ずっと、恋なんて出来ないと思っていた。
一人が好きだった。
人は好きだけど、賑やかな所から一人の部屋に帰るとほっとした。
それが貴方と出会ってから、一人の部屋がイヤになった。
貴方の為に可愛い私でありたいと思った。
貴方に釣り合うような、きちんとした私でいたいと思った。
貴方からの電話に跳ねる鼓動。ほのかに暖かくなる胸と相反して酷く緊張する。
こんな思い知らなかった。
貴方がいるだけで本当に本当に嬉しくて涙が出そうになる。
そして今、貴方を失う事がこんなに恐ろしい。
だけど、貴方と出会った事を悔いはしない。
こんな素敵な気持ちになれた事を、くれた貴方を。
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